路線バス小史

188.練馬光が丘

第2版, 作成：2017/07/02, 更新：2018/09/15

　練馬区の光が丘は1983年3月～4月に都営住宅及び公団住宅の入居を開始しています。1991年12月10日に都営大江戸線（当時は都営12号線）の光が丘～練馬間が開通しましたが、それより前は路線バスにより、豊島園、成増等に出る必要がありました。

　光が丘を走るバスは西武バスと国際興業の二社ですが、光が丘駅がターミナルとなる前、それぞれ折返場を持っていました。ここではそのことについて触れます。

　この第2版で路線の変遷を図示するつもりでしたが、筆者の作業時間の都合上、第3版以降に順延します。

1. 西武バス

　西武バスについては、当初、今の光が丘三丁目停留所に折返場を設け、同停留所発の路線が設けられました。なお、この折返場は暫定的なものとして練馬区から提供されたとのことです。

　当初、都営大江戸線の光が丘～練馬間を開通した時点で、この折返場を廃止し、練馬区に変換することになっていたようです。しかし、そのときは乗客の遷移がそれほどでもなかったため、折返場の廃止及び土地の変換は延期されたとのことです。その後、大江戸線は新宿側に延伸され光が丘の主力輸送手段に変わっていきました。その結果、吉60系統が運行区間を吉祥寺駅～光が丘三丁目から吉祥寺駅～成増町に短縮する等し、光が丘三丁目の折返場は廃止となりました。関連する写真を図188-1～188-6に示します。

図188-1　西武バス光が丘三丁目折返場（1979年11月）
出典：CKT794-C6A-17（1979年11月）,
国土地理院ホームページ（筆者が図を加工）
図188-2　西武バス光が丘三丁目折返場（1984年10月）
出典：CKT843-C6-17（1984年10月）,
国土地理院ホームページ（筆者が図を加工）
図188-3　西武バス光が丘三丁目折返場（1989年11月）
出典：CKT893-C1-17（1989年11月）,
国土地理院ホームページ（筆者が図を加工）
図188-4　西武バス光が丘三丁目折返場（1992年11月）
出典：CKT921-C3-23（1992年11月）,
国土地理院ホームページ（筆者が図を加工）
図188-5　西武バス光が丘三丁目折返場跡（2001年12月）
出典：CKT20015X-C3-17（2001年12月）,
国土地理院ホームページ（筆者が図を加工）
図188-6　西武バス光が丘三丁目折返場跡（2013年2月）
出典：CKT20127-C22-26（2013年2月）,
国土地理院ホームページ（筆者が図を加工）

2. 国際興業バス

　一方、国際興業は東側からの路線のみであったため、折返場は光が丘団地停留所のそばにありました。なお、開発の進捗により、折返場の場所は一度変更されています。

　光が丘駅はこの折返場とやや近接したところに設置されたため、折り返し機能はそちらに移されることとなりました。これにより折返場は廃止されました。

図188-7　国際興業バス光が丘団地折返場（1984年10月）
出典：CKT843-C6-17（1984年10月）,
国土地理院ホームページ（筆者が図を加工）
図188-8　国際興業バス光が丘団地折返場（1989年11月）
出典：CKT893-C1-17（1989年11月）,
国土地理院ホームページ（筆者が図を加工）
図188-9　国際興業バス光が丘団地折返場（1992年11月）
出典：CKT921-C3-23_2（1992年11月）,
国土地理院ホームページ（筆者が図を加工）


　また、これとは別に日大練馬光が丘病院で折り返す系統もありました。日大練馬光が丘病院は今の練馬光が丘病院の前身ですが、日大が経営する前のもともとは、練馬区医師会立光が丘総合病院として設立されたものです。経営者が三代にわたって変わっていますが、国際興業が病院で折り返す系統を設けていたのは、日大経営の時代とほぼ一致しています。すなわち、日大経営となった1991年頃（正確な日付不明）に開通し、2011年2～3月に廃止されています（日大病院としての閉院は2012年3月31日。）。なお、途中の2005年6月16日に光が丘六丁目から光が丘駅経由へ変更されています。

　図188-aを見ると、緑色の屋根のバスが見られ、国際興業のバスとわかります。

図188-a　国際興業バス日大練馬光が丘病院停留所（2009年4月）
出典：CKT20092-C69-1（2009年4月）,
国土地理院ホームページ（筆者が図を加工）


履歴
版日付内容
12017/07/02公開。
22018/09/15レイアウトを変更。
Naoki mimomi Aihara