路線バス小史

244.恩方営業所

第1版, 作成:2019/07/30, 更新:2019/07/30


 西東京バス恩方営業所は、1992年4月6日に、それまでの八王子営業所(現・NTB八王子ビル等、「033.八王子駅周辺」を参照)を移転する形で開設されました。「西東京バス30年史」には、老朽化の進行による改築または移転の必要性と、八王子市郊外の人口増加対応(輸送効率悪化への対応)が理由として挙げられています。郊外の営業所にも関わらず、営業所建屋と車庫が分散しているのが特徴となっています。図244-1に、営業所が開設される前の1989年10月時点、図244-2に開設半年後の1992年10月の様子を示します。

図244-1 下恩方工業団地付近(1989年10月)
出典:CKT891-C17-4(1989年10月),
国土地理院ホームページ(筆者が図を加工)


図244-2 下恩方工業団地付近(1992年10月)
出典:CKT922X-C6-4(1992年10月),
国土地理院ホームページ(筆者が図を加工)


 営業所開設当時は美山通り(東京都道61号山田宮の前線)のうち、川原宿交差点から北西側の一部分が旧道のままで狭隘でした。このため、出入庫便は、手前の小田野を始発及び終点としており、車庫までは元木経由で回送をしていました。そのときから、営業所の車庫は繊維団地停留所(今の恩方ターミナル)のところにありました。当時運行していた小津線(京王八王子駅~小津町)のルートをなぞっていたことになりますが、営業運行はしていませんでした。

 その後、先程の川原宿交差点付近の狭隘区間が新道となったことで、1995年4月10日のダイヤ改正にて、恩方上宿、恩方車庫の2停留所が新設され、恩方営業所への出入便は新道を通ることとなりました。同時に小田野折返便は無くなりました。

図244-3 川原宿交差点付近(1992年10月)
出典:CKT922X-C6-4(1992年10月),
国土地理院ホームページ(筆者が図を加工)


図244-4 川原宿交差点付近(1997年6月)
出典:CKT972X-C5-3(1997年6月),
国土地理院ホームページ(筆者が図を加工)


 その1995年4月10日のダイヤ改正お知らせのチラシをたまたま持っていたので、一部抜粋して下に示します。これを見ると、「南側の川原宿~タウン入口間はどうなっていたんだ」とか疑問がわきますが、それはまた別の機会に…。

平成7年4月3日
ご利用者各位

ダイヤ改正のお知らせ
 毎度ご利用いただきまして、誠にありがとうございます。
 さて当社では平成7年4月10日(月)から、下記の通りダイヤの改正をいたします。今後とも西東京パスをご利用下さいますようお願い申しあげます。

 なおダイヤ改正の詳細は、各地区の営業所ヘお問い合わせ下さい。また時刻については各バス停の掲示やポケッ卜時刻表をご利用下さい。 〝

恩方・高尾地区
(1)下恩方町の新道開通により新規系統とバス停の新設をいたします。
新規系統:「京王八王子駅(四谷経由)恩方車庫」
     「高尾駅南口(ニ分方経由)恩方車庫」
バス停:~(二分方)…上小田野=「恩方上宿(新設)」=「恩方車庫(新設)」

(2)一部系統の廃止をさせていただきます。
「京王八王子駅(四谷経由)小田野」「高尾駅北口(ニ分方経由)小田野」「高尾駅南口(ニ分方経由)宝生寺団地」
「京王八王子駅(四谷経由)八王子城跡」(「高尾駅南口~八王子城跡」等をご利用ください)

(3)その他、各系統の増減回、時刻変更をいたします。特に、京王八王子発着系統を大幅に改正いたします。

[以下略]

履歴
日付内容
12019/07/30公開

Naoki mimomi Aihara