第2版b, 作成：2012/02/14, 更新：2012/06/27

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はじめに

　全国乗合自動車要覧によれば、1963年度（昭和38年度）は、a)五反田駅～丸子橋～綱島駅（中延営業所折返便あり。）、b)多摩川園前～丸子橋～道中坂下（ただし、今も残っている小杉駅～道中坂下の折返便がほとんど。）が丸子橋を通ります。いずれも丸子橋で折り返していません。また、丸子橋の一つ東の六間道路入口で曲がりますが、渋谷駅～都立大学駅～大森操車所も近くを通っていました（渋谷線、渋33）。

　丸子橋の折返しに関してはっきりとしているのは、1966年（昭和41年）11月1日の都営バスと東急バスの相互乗り入れ系統である100系統（東急の路線名は雪が谷線）の延長（東京駅南口～洗足池から東京駅南口～丸子橋に延長）です。その後、100系統は東90系統と名を変えましたが、1979年（昭和54年）12月17日に分割。東急は品川駅～丸子橋とした上で品90に改番、都営は東京駅八重洲口（このタイミングで起点を変更）～五反田駅となりました。都営側はその後路線改変が激しく行われたのですが、それは置いといて、品90の方はしばらくそのままで運行していましたが、結局1989年（平成元年）4月1日に廃止となりました。分割当時の運行頻度はわかりませんが、末期は一時間に一本でした。

　途中、1981年（昭和56年）6月23日に当時の担当の中延営業所が廃止され、以後は瀬田営業所の担当となりました。なので、瀬田営業所との出入庫便もありました。それは、品川駅～石川台～奥沢小学校～田園調布駅入口～瀬田営業所というものでした。僕はこれしか知らなかったのですが、玉11経由の出入もあったよう（回送か営業か不明）です。

　そう言えば、品90の末期の頃に見かけましたが、玉11に一往復だけ、二子玉川園～丸子橋を運行しているのがありました。前述した多摩川園前～丸子橋～道中坂下線が廃止となり、多摩川園前～丸子橋が運行されなくなったので、免許維持とやらで運行してたのかもしれません。この一往復、いつから運行されたかは知りませんが…。

　一方、最初の方に書いた渋谷線（渋33）は、1981年（昭和56年）5月26日に分割され、渋33（渋谷駅～緑が丘駅～丸子橋）と森10（大森操車所～田園調布駅東口）となりました。その後、1988年に一部便が都立大学駅北口折返しの渋34（現在は東京医療センターまで運行）に振り返られ、1989年4月1日には品90も廃止されました。こうして、折返便数の激減した丸子橋折返所は不要となり、1989年12月16日に廃止となりました。こうして、渋33は多摩川園前まで延長となりました。そして、玉11の丸子橋折返便も無くなりました。

A 丸子橋停留所

　丸子橋の折返場は、停留所のやや西、信号の南西の角にありました。写真には3台のバスが見え、あと4～5台とまれそうなので、まあまあの大きさではないでしょうか。現在この場所にはマンションが建っており、当時を忍ばすものはありません。

B 多摩川園前停留所

　多摩川園前停留所（現・多摩川駅停留所）は、全体的な形状は今とあまり変わっていません。ただし、渋33が発着するようになったときに、ポールが増設され、今に至っています。なお、序文で触れた一日一往復の二子玉川園～丸子橋便については、丸子橋行きはこの折返場に入らず、多摩堤通り上に停留所ポールがありました。逆はどうだったか忘れてしまいました。

　これも余談ですが、当時の玉11系統の運行区間、停留所名を正確に書くとは「多摩川園前～二子玉川園」でした。1931年（昭和6年）から1977年（昭和52年）まで、今の多摩川駅は「多摩川園前駅」でしたが、バス停には「駅」がつきません。駅前ではなく、「多摩川園」という遊園地の前に停留所があったからです。同じ事情で、二子玉川園停留所も「二子玉川園」という遊園地の前に停留所があり、当時「二子玉川園」を名乗っていた駅のそばにある停留所は「二子玉川園駅」と言い、「二子玉川園」停留所とは別扱いでした。つまり、今ではその面影もありませんが、玉11系統は２つの遊園地を結んでいた路線なのであり、だから「遊園地線」という線名がついていたのです。二子玉川園関係では、西側の停留所が「二子玉川」であり、もうわけわかりません。ついでに、玉11系統が走る道路は「多摩堤通り」ですが、その途中に「玉堤」という町名が見られます。「タマ」関係はめちゃくちゃもいいとこです。

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Naoki mimomi Aihara

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